皆様ごきげんよう。
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本日は、色と言葉について少し面白い話を。
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古代の文献を調べると、
「青」を表す言葉が現代ほど明確ではなかった文化がいくつもあるそうです。
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有名なのが、古代ギリシャ。
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ホメロスは『オデュッセイア』の中で、
海を「葡萄酒のように暗い海」と表現しています。
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あれほど美しい地中海を前にして、
なぜ「青い海」と書かなかったのでしょう。
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もちろん、古代の人々に青い光が見えていなかったわけではありません。
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興味深いのは、
人間が世界をどう分類するかには、
「言葉」が深く関係しているということです。
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日本語にも、少し似た名残があります。
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青信号。
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青々とした新緑。
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実際には緑色なのに、私たちは自然に「青」と呼びますよね。
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つまり色とは、物理的には光の波長でありながら、
私たちが認識する世界には、文化や言葉によって引かれた境界線も存在する。
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同じ景色を見ていても、
持っている言葉が違えば、
見えている世界まで少し違うのかもしれません。
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そう考えると、言葉を学ぶということは、
単に語彙を増やすことではないのでしょうね。
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「なんとなく好き」を、
「端正」「艶やか」「幽玄」と言い分けられるようになる。
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「なんとなく違う」を、
自分の言葉で説明できるようになる。
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言葉がひとつ増えるたび、
それまで曖昧だったものに輪郭が生まれる。
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教養とは、世界について知ることでもあり、
世界を細かく見られるようになることでもあるのかもしれません。
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明日、空を見上げたとき。
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その「青」をどんな言葉で表現するか、
少し考えてみるのも面白そうですね。
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