素顔が見られる、女の子投稿型フォトダイアリー。
「へぇ…。ホストに一回で100万越えのシャンパンタワーをして、その上でアフターして貰い。かァらの、彼氏(仮?)と夜を過ごす…。一夜にしてこの情報量の多さ。すごいね、俺には想像がつかない世界で驚いちゃうな。」
(な、なんでっそのアカウントを知ってるんだよっ!!)
目の前の男にスマホの画面を見せられて「これ、君だよね?」と尋ねられた瞬間に息を呑んだ。
目に映ったのは見慣れたSNSの画面表記。昨日、写真付きで投稿した"裏垢"の内容の一つだったのだ。
頭に血が昇り、口をわなわなと震わせながら目の前の男を睨みつける。
それに気がついた男はにっこりと微笑みながらこう囁く。
「ほら、この"業界の人間"の素性は【ある程度】知っておかないと自分の店にどんな影響を及ぼすか分からないからね。俺もこの店の責任者である身からしてみれば、事前の下調べは重要なんだよ。」
「嗚呼、アカウント特定に関しては怖い思いをさせてしまってすまないね。」と眉尻を下げて謝罪をする男。
その姿に余計、火に油注がれた感覚を覚えた私は怒りで声を荒げてしまう。
次回へ続く。